反捕鯨NGOがサンクチュアリー提案の敗北を非難

野生生物の持続的利用を支持するNGO「国際野生生物管理連盟(IWMC)」の2004年IWC総会に関するニュース・レターから
原題:"NGOs Cast Blame as Sanctuary Proposals Defeated")




水曜日の2つの鯨のサンクチュアリ提案(訳注: 南太平洋と南大西洋)は複数のIWC加盟国によって、国際捕鯨条約が求める科学的正当性が認められないとして強く批判された。 どちらの提案も科学委員会の支持がなく、すぐに否決された。

動物権グループは、今回を含めて4度も否決された提案の不備を認めようとせず、「サンクチュアリ近隣国の願いが無視された」として「日本とその同盟国の戦術」を非難した。

WWF(世界自然保護基金)はプレスリリースにおいて、サンクチュアリ近隣国の政府や機関と捕鯨問題について密接に取り組むと述べ、南太平洋のサンクチュアリ採択のために太平洋の島国に圧力をかけてきたことを認めた。

6月にはニュージーランドのフィル・ゴフ(Phil Goff)外相がソロモン諸島への外遊中に同国への教育援助の増加を明らかにし、ソロモンが鯨資源の持続的利用を支持していることについて問題提起をした。 ソロモン諸島は南太平洋サンクチュアリーの投票では棄権したが、南大西洋サンクチュアリーでは反対票を投じている。 ニュージーランドは日本がODA(政府開発援助)をIWCの島国加盟国への圧力に利用していると非難しているが、これは強く否定されている。

南太平洋のどの国も南太平洋サンクチュアリーには賛成票を投じず、最初の提案国であるオーストラリアとニュージーランドは、この地域で唯一この提案を支持する国として孤立している。 一方で、ソレントにおけるニュージーランドの強引な手法は多くの代表団の怒りを買った。

国際野生生物管理連盟の代表であるユージン・ラポアンは言う、「サンクチュアリー提案は、国際捕鯨取締条約の最低条件を満たしていないから採択されなかった。 環境団体は科学的に正当化できない提案の敗北を、他の責任に転嫁して自らを欺いているのだ。」

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