オーストラリアの過激主義がIWCを損なっている

野生生物の持続的利用を支持するNGO「国際野生生物管理連盟(IWMC)」の2005年IWC総会に関するメディア・リリースから
原題:"Australian Extremism is Damaging IWC")




ウルサン(韓国)2005年6月21日発: 野生生物の持続的利用を擁護するNGOである国際野生生物管理連盟の会長であるユージン・ラポアン(Eugene Lapointe)は今日、韓国で開催されている国際捕鯨委員会(IWC)におけるオーストラリアの攻撃的な姿勢が議事進行を損なっていると注意を喚起した。

ワシントン条約(CITES)の元事務局長であったラポアン氏は言う、「IWCは元来、加盟国代表が礼儀正しく情報を共有して、鯨の管理問題を詳細な情報に基づいて決定するよう努力する国際取締機関なのであり、個々のメンバーが頻繁に敵対して政治的な点かせぎをするような西欧流の討論議会とは異なる。」

「オーストラリアの代表団、特にキャンベル環境相は会議において他の代表団とはソリが会わないようである。 野生生物の管理に関する国際会議を執行したり参加してきた私の過去30年間において、自分の提案が提起する問題点に対して他国が応酬する権利や、加盟国代表による秘密会議への提案に異議を表明するのを見たことがない。 これらの点について投票で是非を決めさせようとするのは馬鹿げたことであり、これはIWCにおける議事進行を損ない、やがては国際機関としてのIWCの信用性を傷つけるものである。 加盟各国が、異議や投票手続きによって議事進行への影響を図ったオーストラリアの試みに抵抗したのは評価に値する。」

「おそらく、オーストラリア代表団の一番の関心の的は、一連の出来事についての自国のマスコミ報道を通して国内の支持基盤に訴えかけることであって、会議で諸問題を真剣に議論することではないのであろう。 これは国内向けには効果的かもしれないが、私の考えではIWCの加盟国、職員、オブザーバーの間でのオーストラリアの国際的評価を落としている。」

国際野生生物管理連盟は、野生生物の保全手段としての持続的利用、独立国家の主権の保護と文化的な多様性や伝統の尊重を促進するNGOである。 これは寄付によって支えられた非営利団体である。 会長であり創立者でもあるユージン・ラポアンは1982年から1990年までワシントン条約の事務局長を務めた。

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