(6月16日分の「ダイオキシン関連投稿一時保管。 その①」から続く。)
ユシチェンコさんには『 2 m g 』♪ ↓
いやぁ、調べれば調べるほど面白いなぁ・・・ダイオキシン♪
その「バックグラウンド原則」を裏打ちする材料としてもう一つ。
ダイオキシンの毒性の評価ははモルモットで行った動物実験の結果で評価されています。ところが、ダイオキシンのモルモットでのLD50は0.6μg/kg(μgは100万分の1グラム)、ハムスターでは5000μg/kgで、ダイオキシンの毒性は種差により大きく異なることもわかっています。↓
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ダイオキシンのモルモットでのLD50は0.6μg/kgとされます(μgは100万分の1グラム)。この数値を体重60kgの人間に当てはめれば致死量は36μg、つまり1gのダイオキシンは17000人分の致死量に相当することになります。多くの本に登場する「青酸カリの1万倍、サリンの17倍」という数値はこれが根拠と思われます。ただし、モルモットは化学物質に対し非常に敏感な動物であることが知られています。
というわけで他の動物でのデータを見ると、イヌのLD50は3000μg/kg、ハムスターでは5000μg/kgであり、これらの動物はモルモットより数千倍もダイオキシンに強いのです。ここまで種差の大きい化合物は非常に珍しく、これはなぜなのかまだわかっていません。というわけで単純にモルモットでの毒性を人間に当てはめるわけにはいかないのです。
人間でのLD50は当然測定するわけに行きませんが、人間はイヌやハムスターよりさらにダイオキシンに強いと考えられる根拠があります。今までに何度か事故などにより大量のダイオキシンがばらまかれたケースがありますが、これによる死者はほとんど出ていないのです。
http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/dioxin.html
コレ↑わかるかな?
種として近いモルモットとハムスターでさえLD50(急性毒性)が0,6μg/kgと5000μg、と実に一万倍近い開きがあるんです・・・w
そして、2004年12月、ウクライナ共和国の大統領候補であったユシチェンコ氏が2mg程度のダイオキシンを食事に盛られると言う事件が起こりましたが無事回復しています。↓
2004年12月、ウクライナ共和国の大統領候補であったユシチェンコ氏がダイオキシンを食事に盛られて倒れ、顔面に青黒い発疹ができて人相がすっかり変わってしまった、という事件がありました。氏はその後無事回復して大統領の座に就きましたが、その後の調査で彼は2mg程度のダイオキシンを食べさせられたと見積もられています。これはニュースで一時期騒がれた「高濃度ダイオキシン汚染キャベツ」を、一度に200万個程度食べた量に相当します。
(ソースは上に同じ)
因みにこの方、未だ御存命でらっしゃいます♪
ユシチェンコ元ウクライナ大統領/首相 出生: 1954年2月23日(56歳)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%82%B7%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B3
※ 念の為に・・・
1mg(ミリグラム) =1000分の1g
1μg(マイクログラム)=100万分の1g
1ng(ナノグラム) =10億分の1g
1pg(ピコグラム) =1兆分の1g
・・・えぇっと、ねぇ・・・
イルカさんのお肉から見付かったダイオキシンの単位、たしかpg「ピコグラム」だったよねェ・・・?w
1ピコグラム=0,000000000001グラム。
ハムスターのLD50、5000μgにまで届くにはゼロが四つ五つ足りませんが・・・w