聴くと子供の頃の風景がありありと蘇ってくる曲がいくつかある。
それの筆頭が1963年から放送されていたNHK「新日本紀行」。
テーマ曲は富田勲。
NHK 「新日本紀行」テーマ・オリジナルバージョン (冨田 勲)
これを聞くと当時の我が家の様子が蘇る。
夜の7時半から8時まで、ちょうど夕食が終わった頃。
うちは祖父母同居で6人家族だったので今から思うと「大勢」だったなあと思う。
あと家族で見ていたのは
「驚異の世界」「すばらしい世界旅行」「兼高かおる世界の旅」「野生の王国」などドキュメンタリーもの。
テーマ曲をyoutubeに上げてくれている人がいるので(有難い!)懐かしいと思われる方、検索してみて下さい。
子供の私はウルトラマンやマグマ大使を夢中で見ていたけれど、家族で見る番組も割とあった。
そう言えば兼高かおるさんとはいったい何者?と長年不思議だった。
外交官の娘さんとか特殊に高貴な人だと思っていたが、そういう訳でもないのですね。品の良い人ではありました。
そして世界の旅と言えば「この番組の制作に当たっては世界の翼パンナムの協力を得ました」。
PAN AMショルダーバッグを持って世界旅行など庶民に取っては別世界。
戦後自由渡航が解禁されたのが1964年(東京オリンピックの年)、回数制限が撤回されたのが66年だから、兼高かおるの番組が別世界に思えるのも当たり前だった。
そういえばうちの父は解禁になって間もない頃に香港旅行へ行っていたなあ、それだけで大騒動だった。
戦前には船旅ではあるが、日本人も自由に海外へ出ていたのが敗戦・被占領で一旦は閉じ込められていた訳だ。
今ではテレビで自然や紀行ものをやっても珍しくもなく流行らないんだろう。
NHKはアレだし民放はおバカなのが多いし。
テレビにはもう期待できないなあ・・・