『ヲイヲイ、掲示板からこのエントリーにリンクして保管しておいたコピペを読んでもらおうと思ってたら、何故だか前のは全部投稿が削除されてやんの・・・w』
・・・↑と書いてココに掲示板の投稿URLだけ貼って放置してたら、その投稿があったトピまで落ちちゃってましたw
だから、メモ書きとして残しておいたモノを貼っておきます(全部入らないので、1/3程度は新エントリーとして上げます)。
ダイオキシンのモルモットでのLD50は0.6μg/kgとされます(μgは100万分の1グラム)。この数値を体重60kgの人間に当てはめれば致死量は36μg、つまり1gのダイオキシンは17000人分の致死量に相当することになります。多くの本に登場する「青酸カリの1万倍、サリンの17倍」という数値はこれが根拠と思われます。ただし、モルモットは化学物質に対し非常に敏感な動物であることが知られています。
というわけで他の動物でのデータを見ると、イヌのLD50は3000μg/kg、ハムスターでは5000μg/kgであり、これらの動物はモルモットより数千倍もダイオキシンに強いのです。ここまで種差の大きい化合物は非常に珍しく、これはなぜなのかまだわかっていません。というわけで単純にモルモットでの毒性を人間に当てはめるわけにはいかないのです。
人間でのLD50は当然測定するわけに行きませんが、人間はイヌやハムスターよりさらにダイオキシンに強いと考えられる根拠があります。今までに何度か事故などにより大量のダイオキシンがばらまかれたケースがありますが、これによる死者はほとんど出ていないのです。
http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/dioxin.html
コレ↑わかるかな?
種として近いモルモットとハムスターでさえLD50(急性毒性)が0,6μg/kgと5000μg、と実に一万倍近い開きがあるんです・・・w
※ 念の為に・・・
1mg(ミリグラム) =1000分の1g
1μg(マイクログラム)=100万分の1g
1ng(ナノグラム) =10億分の1g
1pg(ピコグラム) =1兆分の1g
・・・えぇっと、ねぇ・・・
イルカさんのお肉から見付かったダイオキシンの単位、たしかpg「ピコグラム」だったよねェ・・・?w
1ピコグラム=0,000000000001グラム。
ハムスターのLD50、5000μgにまで届くにはゼロが四つ五つ足りませんが・・・w
ハイ、ついでに↓も♪
〜しかしこれも動物実験の結果によれば、人体に悪影響が出るには数十μgレベルのダイオキシンが必要と考えられます。これは大変な微量のように思えますが、TVなどで大きく報道された「高濃度汚染野菜」に含まれるダイオキシンは数pg(ピコグラム、1兆分の1グラム)のレベルで、両者には1000万倍、文字通りアリと小錦ほどの差があるのです。
仮に毎日100pgのダイオキシンを取り入れ、これが全て体内に蓄積されたとしても(実際には一定のペースでダイオキシンは体外に出ていきますが)、悪影響が出る数値に達するまでには2000年近くかかる計算になります。これは毎日バケツで1杯ずつ水を注ぎ(しかも水は少しずつ蒸発していく)、東京ドームを満タンにする作業に匹敵します。
ただひとつ確実に言えることは、日本のダイオキシン汚染は1970年ころをピークとして、以後順調に改善を続けているということです。当時の汚染の元凶であったある種の農薬も現在は禁止され、焼却炉の改善などによって環境中に放出されるダイオキシンは大幅に減少しています。前述の通り環境ホルモンは長期に渡って作用を及ぼすためリスク評価が難しいのですが、数十年前から今より多量のダイオキシンを浴びてきた日本人は長年世界一の長寿を保っています。これを見る限り、環境ホルモン作用についても一応安心といっていいのではないでしょうか。
http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/dioxin.html
セベソ事件のその後。↓
この時のパニックで17人が妊娠中絶したが、その胎児について調査が行われ、事故に関連した異常が起こっていないことが分かった。多くの人々がクロロアクネ(塩素挫瘡)と呼ばれる皮膚障害になったが、数ヶ月から数年で全員が完治した。
事故から十年後、P.Bertazziらによって行われた大規模な研究により、まれにしか発生しない種類のガンの発生率が僅かに上昇しており(この結果はメディアが報道した)、一般の通常発生しているガンの発生率が僅かに減少している(この結果はメディアが報道しなかった!)事を報告した。全体としての結論は、セベソに於いては、全然影響がなかった地域と比べて、ガンの発生率は下がったというものである。
・クロルアクネ(塩素挫瘡)は、全員に見られたものでなく、各自の感受性で差が見られるが、ダイオキシン(TCDD)汚染濃度と正の相関がある唯一の臨床症例であった。
・流産、出生時の死亡率、未熟児あるいは先天性奇形は、有意差が認められる程増加していない。
・子どもと成人に対する臨床調査では、疾病率(クロルアクネ以外)とダイオキシン曝露量との間に、いかなる明確な関連性も無いことを示した。
"出生前のPCB被爆は、出生後3ヵ月での精神運動性にマイナスの効果を与える。母乳で育てられた乳児は、出生後7ヵ月での精神運動性の得点が高かった[注:最も高いダイオキシン/PCBを含んだ母乳で育てられた乳児と調合乳で育てられた乳児の得点が同じであった]。出生後7ヵ月時の精神面の発育は、母乳による育児そのものによりプラスに影響されるが、出生前にPCBとダイオキシンに曝露されたことには影響されない。母乳で育てられた乳児が、調合乳で育てられた乳児より際だって低い得点を示すことは無かった。出生後18ヵ月では、PCBやダイオキシンの被爆や授乳方法の差での発育の差は、全く見受けられなかった。."
最も汚染が高い国々の最も汚染されているグル−プでさえ、一般的に言って、母乳は調合乳より良い結果であった。この結果から見て、母乳は乳児にとっていまだ最適の食料であるのだが...特に、母乳で育った子どもの感染への抵抗力は非常に高いのである。ダイオキシン含有量が高いという理由で母乳による育児に反対している、いくつかのグル−プや新聞のデマは、いずれにせよ正当化されなかった。ただ、余分にビタミンKを与える事は、正しいと評価された。
http://www.sopia.or.jp/kotoku/NO17chlo.htm
ついでですが、実はセベソ事件で大量拡散したのはダイオキシンだけではなく、「農薬」もまた大量に拡散しております。
だって爆発したのは「農薬製造工場」だからねw
だから「ダイオキシン以外」の農薬成分の悪影響も複合的に顕れてよさそうなものなんだけど、精々がクロルアクネ程度、と。
因みに1976年当時、化学薬品等への規制は今とは比較にならないほど緩かったので(↓は日本の例)
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/nouseibu/boujyo/p264.htm
ダイオキシン被爆と流産率を関連付けるエピデンスが一つも無いのはアタリマエ、ですね♪
因みによく纏めた漫画があったので↓
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/tcdd/tcdd.htm
また、ダイオキシンというのは化学文明発祥以降の物質である、という誤解が余計な不安を煽ってるんですが、実際は人類が「焚き火」「煮炊き」を始めた頃から付き合ってる物質であって、他の動物と違いこの数十万年間での耐性を獲得してるという考えがあります。所謂「バックグラウンド原則」↓
ダイオキシンのバックグラウンドは、「焚き火」だ。焚き火は人類が火を扱うようになって以来、ずーと継続している。もしも、焚き火由来程度のダイオキシンがヒトに悪影響を与えるのだったら、それは、とうの昔から分かっているはず。日本の家屋でも、いろりの火が使われていたのはご存知の通り。薪と炭との併用だったろうが、薪の煙がむしろ防腐剤として作用し家の天井や柱が腐らない、そんな状況で日本人は暮らしてきた。落ち葉を燃やして焼き芋を作ることも、今の日本では消滅しそうな文化だ。ダイオキシンまみれの灰が付いているはずだからね。木は0.2%ぐらいの塩素を含むから、たしかにダイオキシンはできているはずだ。しかし、焼き芋を食べて何か悪影響が有っただろうか。
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/higaki.htm
(以降の分は7月29日分のエントリー、「ダイオキシン関連投稿一時保管 その②」に続く。)