「おかわいそうに 東京捕虜収容所の英兵記録」(その6)にまでなってしまいました。
おかわいそうに―東京捕虜収容所の英兵記録 (1956年) (1956) ルイス・ブッシュ 商品詳細を見る |
何者であるにせよ弱者が屈服させられるのを見るのは辛い事である。重光氏は戦争の支持者であった事はない。鈴木首相や他の指導者も然りである。彼らの手によってこそ、この戦争は終了に導かれた。
心の美しい日本人はいくらでも居たのに、今日彼らについての事跡は何も語られていない。
忌まわしい憲兵や「ブラウン」「ケダモノ」の蛮行の陰に消されてしまっていたからだ。
本書の大きな部分は、こうした心の美しい日本の人々についての記事なのだ。
悪夢のような時期にこそ結ばれた、強固な友情の物語である。
今日世界はケダモノを許してやらねばならない。こうした人物は世界のどの国にもいるからである。
我々人類は所詮一つの世界に住んでいるのだ。ある程度お互いに依存し合わないでは生存していけないのだ。この事は国家間にも当てはまる。